
最近、部下とのコミュニケーションが上手くいかなくて、どう改善したらいいか悩んでいます。

調査でも、上司の8割が部下とのコミュニケーションに不満を感じていますね。特に、やる気の欠如や意思疎通が難しいと感じることが多いです。

そうなんです。どうしても、意欲的に動いてもらえなくて。

まずは、定期的な対話の場を設けて、フィードバックをしっかりと行うことが重要です。やる気のない原因を理解するためのコミュニケーションが欠かせません。

フィードバックは意識しているんですが、効果が見えづらくて…。

フィードバックだけでなく、相手の意見に耳を傾け、どう改善したいか一緒に考えるプロセスも必要です。これで信頼関係が深まり、やる気を引き出せますよ。
上司と部下のコミュニケーションの課題と改善策
上司と部下のコミュニケーションに関する問題は、多くの企業にとって大きな課題です。株式会社アシロの調査によると、上司の約8割が部下とのコミュニケーションに不満を抱いており、特に部下のやる気や熱意の欠如に対して強い不満を持っています。本記事では、この調査結果をもとに、中小企業の経営者や採用担当者が直面するコミュニケーションの課題とその解決策について解説します。
ベンナビ労働問題(株式会社アシロ)
調査結果の概要
株式会社アシロが2024年6月6日に発表した調査結果によると、部下とのコミュニケーションに課題を感じている上司の割合は約4割に達しています。上司の約8割が部下とのコミュニケーション手段として「対面」を利用しているものの、依然としてコミュニケーションが円滑に行われていない現状があります。また、上司の約8割が部下に対して何らかの不満を感じており、その多くが部下のやる気や熱意の欠如に対するものでした。
主要なコミュニケーション手段
調査結果によると、上司が最もよく使用するコミュニケーション手段は「対面」であり、全体の80.3%を占めています。他には「チャットツール」や「メール」、「電話」なども使用されていますが、対面の割合が圧倒的に高いことがわかります。
対面でのコミュニケーションは、言葉だけでなく表情や態度などの非言語コミュニケーションも含まれるため、情報の伝達がスムーズであるとされています。しかし、対面の機会が限られる場合やリモートワークが普及している現代においては、他の手段も有効に活用することが求められます。
上司と部下のランチや飲み会の実施状況
上司と部下のランチや飲み会の実施頻度については、「よくある(週に1回以上)」が9.3%、「たまにある(月に数回)」が23.2%、「あまりない(年に数回)」が40.8%となっています。これらを合計すると、73.3%の上司が部下との飲み会やランチを実施していることがわかります。
ランチや飲み会は、業務外でのリラックスした雰囲気の中でコミュニケーションを図ることができるため、上司と部下の関係を深める良い機会となります。しかし、これらの機会が少ない場合には、業務時間内でのコミュニケーションの質を向上させる工夫が必要です。
部下との円滑なコミュニケーションの課題
約4割の上司が「部下との円滑なコミュニケーション」に課題を感じています。理由として最も多いのは「話す機会が少ない」(407人)、次いで「考え方・常識が違う」(385人)という回答が挙げられています。
上司と部下の間で価値観やジェネレーションギャップが存在する場合、コミュニケーションが円滑に行われないことがあります。これを解決するためには、定期的なコミュニケーションの機会を設け、相互理解を深める努力が必要です。
部下への不満とその対処法
上司の約8割が部下に対して不満を感じており、その内容として「やる気/熱意がない」(560人)や「言われたことしかできない」(518人)といった点が挙げられています。不満への対処法としては、「話す機会を設ける」(747人)や「やんわり指摘する」(711人)が多くの回答を占めています。
部下のモチベーションを向上させるためには、上司からの適切なフィードバックが重要です。やんわりとした指摘や定期的な話し合いの機会を設けることで、部下のやる気を引き出すことができます。また、ハラスメントを避けるためにも、メンタル面への配慮が求められます。
部下への対応に困ったときの相談相手
部下への対応に困った際、上司の多くは「上司・先輩」(1,058人)や「近い間柄の同僚」(970人)に相談していますが、「誰にも相談していない」(538人)との回答も一定数あります。これにより、多くの上司が部下とのコミュニケーションの悩みを一人で抱えている現状が浮き彫りとなっています。
上司が一人で悩みを抱えることなく、適切な相談相手を見つけることが重要です。社内のメンター制度やコーチングプログラムを導入することで、上司のサポート体制を整えることができます。
部下と接する際に気をつけていること
最後に、上司が部下と接する際に気をつけていることとして、「感情的にならない」(1,068人)や「こまめにコミュニケーションをとる」(1,054人)が多く挙げられています。また、「意見を押しつけない」、「部下の話をよく聞く」といった回答も多く、上司が部下に対して気を遣っている様子が見て取れます。
上司が部下に対して配慮を示すことで、良好な関係を築くことができます。部下の意見を尊重し、適切なフィードバックを行うことが、円滑なコミュニケーションの鍵となります。
記者より
この調査結果から、上司と部下のコミュニケーションには多くの課題があることがわかりました。特に、対面でのコミュニケーションが主流であるにもかかわらず、円滑に行われていない現状や、部下に対する不満が多い点が目立ちます。
中小企業の経営者や採用担当者は、これらの課題を解決するために、定期的なコミュニケーションの機会を設け、部下のモチベーションを向上させる努力が求められます。また、上司が一人で悩みを抱えず、適切なサポートを受けることで、部下との良好な関係を築くことができるでしょう。