従業員のキャリア自律が企業を救う！離職率低下のための具体的な施策と成功事例

キャリア自律が離職リスクを低減する理由とは？

株式会社NEWONEが2024年6月6日に発表した「仕事・職場に関するアンケート」結果から、キャリア自律、ワークエンゲージメント、離職リスクの相関性が明らかになりました。この記事では、中小企業の経営者や採用担当者にとって重要なポイントを解説し、従業員のエンゲージメント向上と離職率低下のための具体的な施策を提案します。

全職場におけるキャリア自律とワークエンゲージメントの相関

“推せる職場”のキャリア自律とワークエンゲージメントの相関

株式会社NEWONE

キャリア自律と職場の推奨度

現代のビジネス環境では、従業員のキャリア自律が重要視されています。キャリア自律とは、従業員が自分のキャリアについて主体的に考え、行動することを指します。調査結果によると、キャリア自律層はそうでない人に比べて、自身の職場の推奨度が約3～4倍高いことがわかりました。具体的には、キャリア自律している人の42％が「自身の職場を他者に推奨できる」と回答したのに対し、キャリア自律していない人は11％にとどまっています。これは、キャリア自律が従業員の職場満足度に大きく寄与していることを示しています。

キャリア自律とワークエンゲージメント

ワークエンゲージメントとは、従業員が仕事に対して持つ情熱やコミットメントの度合いを表します。高いワークエンゲージメントは、企業の生産性や業績向上に直結します。キャリア自律している人は、仕事に対してポジティブに取り組んでいることが明らかになりました。特に、自身の職場を推奨できると感じている人は、さらにワークエンゲージメントが高い傾向にあります。これは、キャリア自律が従業員の仕事に対するモチベーションを高める効果があることを示しています。

キャリア自律と離職傾向

離職率の低下は、多くの企業にとって重要な課題です。特に中小企業では、人材確保が難しいため、離職リスクを減少させる施策が求められます。調査結果によると、キャリア自律している人ほど離職傾向が低いことがわかりました。キャリア自律している人は、現職でキャリアアップできる間は離職せずに留まる意向が強く、いずれの年代においてもキャリア自律していない人の方が退職意向が高い傾向が見られました。このことは、キャリア自律が離職リスクを低減する重要な要素であることを示しています。

キャリア自律と仕事の進め方

従業員が主体的に仕事を進めることは、企業の競争力を高めるために不可欠です。キャリア自律がどのように仕事の進め方に影響を与えるのかを見てみましょう。キャリア自律している人は、仕事を自分で決めるという感覚を持ち、主体的に働いていることがわかりました。また、目標やチーム、キャリアについて自身の意見・意向が提案できることや反映されることが確認されました。これは、企業が従業員のキャリアアップを支援することで、従業員がより主体的に仕事に取り組むようになることを示しています。

中小企業における具体的な対策

以上の調査結果を踏まえ、中小企業の経営者や採用担当者が取るべき具体的な対策を考えてみましょう。キャリア自律を促進し、従業員のエンゲージメントを高めるためには、どのような施策が有効でしょうか。

1. キャリア開発プログラムの導入
   従業員が自分のキャリアについて主体的に考え、計画を立てるためのキャリア開発プログラムを導入します。キャリアカウンセリングやメンター制度を活用することで、従業員のキャリア自律を支援します。
   
2. 透明な評価制度の確立
   従業員の努力や成果が正当に評価される透明な評価制度を構築します。評価基準を明確にし、フィードバックを定期的に行うことで、従業員のモチベーションを高めます。
   
3. 職場のコミュニケーションの活性化
   上司と部下、同僚同士のコミュニケーションを促進するための活動を積極的に行います。定期的なミーティングや社内イベントを通じて、職場の人間関係を強化します。
   
4. キャリアアップの機会提供
   従業員が現職でキャリアアップできる機会を提供します。スキルアップ研修や異動の機会を増やすことで、従業員が長期的に企業に留まる動機を高めます。

記者より

今回の「仕事・職場に関するアンケート」の結果から、キャリア自律が従業員のエンゲージメント向上と離職リスク低減に大きく寄与することが明らかになりました。中小企業の経営者や採用担当者は、キャリア自律を促進するための環境整備と施策を積極的に取り入れることで、企業の競争力を高めることが期待されます。

この調査の詳細については、株式会社NEWONEの公式サイトをご覧ください。