面接で問題社員を見抜く!リスクを減らす効果的な質問集
採用面接は企業にとって重要な関門です。特に日本では、一度採用した社員を簡単には解雇できません。そのため、面接の段階で問題行動を起こしそうな人材を見抜くことが不可欠です。
本記事では、中小企業の経営者や採用担当者が採用面接で使える「効果的な質問」をご紹介します。
日本では、一度採用した社員は簡単に解雇できません。採用の段階でヤバい人材を見抜くには、面接で何を質問すべきなのでしょうか?キャリアカウンセラー・社労士の中谷充宏さんの『小さな会社の採用 お金をかけなくてもここまでできる!』(秀和システム刊)から、採用面接時の質問のコツを紹介します。
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解雇の現実
日本の労働市場では、使用者が労働契約を一方的に終了する「解雇」は厳しい制約があります。
解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合、労働者を辞めさせることはできません 。そのため、問題行動を起こす可能性のある社員を採用しないことが重要です。
「リスクのある社員」のチェックリスト
企業が抱えるリスクのある社員には共通する特徴があります。以下のリストを参考に、面接時に見抜く手助けとしてください。
これらの特徴が10個以上該当する場合、問題社員化の危険性が高いです。
面接の効果的な質問
以下の質問を面接で活用することで、リスクのある社員を見抜くことができます。
1. 「これまでに問題行動を起こしたことはありますか?」
この質問は、応募者が過去にトラブルを起こした経験があるかどうかを直接聞くものです。直球すぎるかもしれませんが、正直な回答を得られる可能性もあります。
もし「はい、あります」と答えた場合、その内容を深掘りしましょう。「顧客からのクレームに対してどのように対応しましたか?」など具体的な状況を聞くことで、その行動がどの程度問題であったかを判断できます。
代わりに、以下のような柔らかい質問をすることで、本音を引き出すことができます。
「良かれと思って行動したことで、周りに迷惑をかけた経験はありますか?」
「あなたのミスによって、周りにどのような影響を及ぼしましたか?」
これらの質問は回答しやすいですが、聞きたい本質は同じです。問題行動を深掘りするための質問です。
2. 「前職での人間関係で、不平・不満に思ったことはありませんか?」
この質問は、応募者が人間関係に問題を抱えていたかどうかを探るものです。直球すぎると本音を引き出せないかもしれませんが、工夫次第で効果的な情報を得ることができます。
「職場に必ずムカつく人、いますよね?」と自分の経験を交えながら質問すると、応募者も共感しやすくなり、本音を話してくれる可能性が高まります。これにより、応募者の不満やストレス耐性を測ることができます。
3. 「周りから、どういう人と思われることが多かったですか?」
自己申告に基づく質問で、応募者が自身をどう見せたいかを知ることができます。これにより、応募者の自己評価と実際の行動に乖離がないかを確認します。
プラス面を語らせた後、「なぜそう思われたと分析しますか?」と深掘りすることで、応募者の自己認識と現実とのギャップを見つけることができます。例えば、明朗活発と言いながら挨拶ができない場合、自己申告と実際の行動に違和感が生じます。
4. 「悪い面で思われていたことってありますか?」
プラス面を語らせた後に、マイナス面について尋ねることで、応募者の本性を引き出すことができます。この質問は、応募者が自己評価をどのように行っているかを知る手助けとなります。
マイナス面を正直に話す応募者は、自己認識が高く、改善意識があると判断できます。一方、「思い浮かびません」や「マイペース過ぎと言われますが、強みでもあります!」といった回答は、自己評価に乖離がある可能性があります。
記者より
面接の質問を工夫することで、問題行動を起こしそうな人材を見抜くことができます。中小企業の経営者や採用担当者は、これらの質問を活用して、企業にとって最適な人材を採用しましょう。