
採用担当
最近、どの働き方が学生に受けるのか悩んでいます。特に総合職の募集が思うように進まなくて…。

オペレーター
それなら『ジョブ型』採用を検討してみてはどうでしょうか?最近の学生は専門性を重視しているので、具体的な職務内容が明確な方が人気ですよ。

採用担当
なるほど、ジョブ型なら学生にもアピールしやすいかもしれませんね。
「ジョブ型」の働き方とは
「ジョブ型」採用とは、具体的な職務内容や役割に基づいて従業員を採用し、配置する働き方です。職務ごとに必要なスキルや成果を明確に定義し、その要件に合致する人材を選ぶことを重視します。職務記述書(ジョブディスクリプション)に基づいて採用が行われるのが特徴です。
他の働き方との比較
学生に人気の「ジョブ型」ですが、代表的な働き方を3つに分類してそれぞれの働き方を考察します。
ジョブ型 vs メンバーシップ型
メンバーシップ型とは、特定の職務ではなく、企業全体の一員として採用し、配属や職務内容を柔軟に決定する働き方です。日本企業では「総合職」と名称で伝統的にメンバーシップ型が一般的でした。
メンバーシップ型との職務の明確さを比較
- ジョブ型: 職務内容や求められる成果が明確。
- メンバーシップ型: 採用時に具体的な職務は明示されず、入社後に配属が決まる。
メンバーシップ型とのキャリアパスを比較
- ジョブ型: 職務やスキルに応じて専門的なキャリアパスが描きやすい。
- メンバーシップ型: 企業内のさまざまな職務を経験しながら総合的なキャリアを形成。
メンバーシップ型との柔軟性を比較
- ジョブ型: 特定の職務に特化するため、職務変更は少ない。
- メンバーシップ型: 職務や部署の変更が容易で、幅広い経験を積める。
メンバーシップ型との評価と報酬を比較
- ジョブ型: 職務ごとの成果やスキルに基づいて評価・報酬が決まる。
- メンバーシップ型: 年功序列や企業内での評価に基づいて報酬が決まることが多い。
ジョブ型 vs プロジェクト型
プロジェクト型は、特定のプロジェクト単位でチームを編成し、プロジェクトの完了までそのメンバーとして働く形態です。
プロジェクト型との職務期間を比較
- ジョブ型: 特定の職務に継続的に従事する。
- プロジェクト型: プロジェクトの期間中のみ特定の役割を担う。
プロジェクト型との組織構成を比較
- ジョブ型: 組織の固定的な一部として職務を遂行。
- プロジェクト型: プロジェクトごとに異なるメンバーが集まり、プロジェクト完了後に解散することが多い。
プロジェクト型との専門性を比較
- ジョブ型: 特定の職務に必要な専門性を深める。
- プロジェクト型: プロジェクトに応じた多様なスキルや知識を活用。
プロジェクト型との評価と報酬を比較
- ジョブ型: 職務ごとの成果に基づく評価。
- プロジェクト型: プロジェクトの成果に基づく評価。
ジョブ型のメリットとデメリット
ジョブ型のメリット
- 専門性の向上: 特定の職務に専念することで、専門知識やスキルを深めやすい。
- 明確な評価基準: 職務ごとに求められる成果が明確なため、評価が客観的になりやすい。
- ミスマッチの回避: 職務内容が明示されるため、入社後の期待と現実のギャップが少ない。
ジョブ型のデメリット
- 柔軟性の低下: 職務が固定されるため、他の職務への転換が難しい。
- 組織全体の視点が不足: 特定の職務に集中するあまり、組織全体の視点が欠ける可能性がある。
- キャリアの選択肢が限定される: 専門性が高まる一方で、他の分野への転職が難しくなることがある。
ジョブ型採用に向いている学生
専門性を重視する学生
- 理系学生
エンジニア、研究者、データサイエンティストなど、特定の技術や知識を深めたい学生。理系の学問は、専門性が求められる職務が多く、ジョブ型採用でそのスキルを活かしやすいです。 - クリエイティブ系学生:
デザイナー、アーティスト、コンテンツクリエイターなど、クリエイティブな職務に特化したい学生。ジョブ型採用では、作品や実績に基づいて評価されやすく、自分の能力を最大限に発揮できます。
キャリアパスを明確にしたい学生
- 計画的な学生
長期的なキャリアパスを具体的に描きたい学生。ジョブ型採用では、職務やスキルに応じたキャリアステップが明確で、計画的にキャリアを積むことが可能です。 - 専門職志望の学生
特定の専門職(医師、弁護士、会計士など)を目指している学生。これらの職務は高度な専門性が求められるため、ジョブ型採用が適しています。
自律的に働きたい学生
- 独立志向の学生
自分のペースで働き、自律的に成果を上げたい学生。ジョブ型採用では、職務の目標が明確なため、自分の働き方をコントロールしやすいです。
メンバーシップ型採用に向いている学生
幅広い経験を積みたい学生
- 文系学生
ビジネス、マーケティング、HR、総務など、幅広い業務に関心がある学生。メンバーシップ型採用では、企業内でさまざまな部門を経験する機会が多く、幅広いスキルを身につけられます。 - ジェネラリスト志向の学生
特定の専門性よりも、さまざまな業務を経験し、総合的なスキルを磨きたい学生。メンバーシップ型採用では、異動や部署変更が多いため、総合力を高めることができます。
柔軟性を重視する学生
- 適応力の高い学生
環境や職務の変化に柔軟に対応できる学生。メンバーシップ型採用では、さまざまな業務や環境に適応する機会が多いため、柔軟性が求められます。 - キャリアチェンジ志向の学生
将来的にさまざまなキャリアを試したいと考える学生。メンバーシップ型採用では、企業内でのキャリアチェンジが比較的容易です。
チームワークを重視する学生
- 協力志向の学生
チームで働くことが好きで、協力して成果を出したい学生。メンバーシップ型採用では、さまざまな部門でのチームワークが求められます。
プロジェクト型採用に向いている学生
プロジェクトベースの仕事が好きな学生
- プロジェクトマネジメント志望の学生
プロジェクトを計画し、管理することに興味がある学生。プロジェクト型採用では、短期間で成果を出すプロジェクトの経験を積むことができます。
クリエイティブなプロジェクトが好きな学生
- クリエイター志向の学生
特定のプロジェクトに集中し、完了させることに喜びを感じる学生。例えば、映画製作、ゲーム開発、イベント企画などのクリエイティブなプロジェクトに関わりたい学生に向いています。
短期集中型の学生
- 成果重視の学生
短期間で具体的な成果を上げたいと考える学生。プロジェクト型採用では、プロジェクトの期限が明確であるため、成果を出しやすく、達成感を得やすいです。
多様な経験を積みたい学生
- 好奇心旺盛な学生
多様なプロジェクトに関わることで、さまざまなスキルや知識を身につけたい学生。プロジェクト型採用では、異なるプロジェクトを経験することで、幅広いスキルセットを構築できます。
フリーランス志向の学生
- 独立心の強い学生
将来的にフリーランスとして働きたいと考える学生。プロジェクト型採用で得た経験や実績は、フリーランスとしてのキャリアに役立つことが多いです。
あなたの職場は何型?
以下にそれぞれの採用形態に向いている人の特性をまとめます。
それぞれの働き方について説明しました。企業のカラーや職種によって、向いている働き方があります。
また従業員のパーソナリティーによっても向き不向きがあります。
従業員の志向や特性を理解し、それに合った働き方ができる場所を提供することで、適切な人材と組織を作ることができます。